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6 和音分析しよう


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6.2.7 [H]〜

[H]からはBの領域です。[H]からの8小節間のB-Des-F以外の音は全て経過音か刺繍音です。BとFをのばしている低音を基準に音程をあわせましょう。

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[H]の9小節目からは以下の譜例ようになります。白玉の曲中から抜き出した音に黒玉の音を補ってみるとドミナント→トニカの流れが見えてきます。ここもよく見ればさしたる進行はしてません。

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[I]の4小節目から5小節目の進行はとりにくいかもしれませんが、譜例をみてもらえればわかるように短和音が長和音になって短7度の音が加わった属七の和音になっています。そのことをイメージできていればとれると思います。

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6.2.8 [I]5小節目〜

[I]の5小節目からは和音が複雑になるのでポップスのような「コード進行」という考え方では説明できません。縦の音程をあわせることよりも横の音程をあわせることが大事になってきます。

[I]の5小節目から2小節の進行を以下に書き出してみます。偶発的な和音が多くなっていますが、最初の和音は3小節目([I]の7小節目)のトニカにたいしてのドミナントになっています。それぞれの声部は上昇か下降して到達します。

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[I]の7小節目からはさらに偶発的になっていて、[I]の9小節目の和音に向かって上昇か下降していきます。ほとんどのパートに跳躍がないので音を出すことは難しくないはずです。

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ここも複雑なのでどう説明していいかわかりません(汗)ごく簡単に言うといくつかの上昇や下降をする音階に沿う形で和声付けしてあります。最終的には[J]の和音に到達しますがこの音も解決しているとは言えないので和音の中心をどこにもってくればいいのか?やはりGesの音を基準にするのがいいと思います。[I]の5小節目から9小節目のベースのGesへと意識を持っていき、その音を基準に[J]の音程をとります。音程の取り方はGes-B-Desに+Esと考えた方がとりやすいかもしれません。ベースの影響力は想像以上なのです。

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6.2.9 [K]〜

[K]からはFの領域です。最初はf-mollですがすぐにF-durになります。短調から長調への転旋はみなさんが普段から練習している純正律の妙を発揮するのにぴったりです。最初の3小節間はベースのFを基準にすれば問題ないと思います。経過音は到達先の音を事前にイメージしましょう。全体的に聴くと何となく9度や11度の和音にも感じますが、どれも解決すると仮定して考えると音程もとりやすいかもしれません。

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